2010年07月30日

「高校希望者全入」を提言<全国中学校校長会>

「高校希望者全入」を提言<全国中学校校長会>

<ワニなつノート>から~転載
【「分ける教育」から「捨てる教育」の完成】(その3)  0点でも高校へ
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【「分ける教育」から「捨てる教育」の完成】(その3)

高校進学率が全国平均で90%を超えたのは、
1974年です。

高校進学率はその後も上がり続け、98%まできました。
36年かかって、
ようやく「8%」上がりました。


その間に、何が起きていたのか。
私たちは、大事なことを見落としてきたようです。


   □    □    □


1996年には、
全国中学校校長会が「高校希望者全入」を提言しました。

1997年には、
文科省の「中教審」でさえこう言ったのです。

「今日、高等学校は96.8%に達する進学率に示される通り、
まさに国民的な教育機関となっている。

そして、少子化が進む中で、
高等学校の収容力という観点からすれば、
すべての進学希望者を受け入れることは可能となっている。」


1998年には
国会でこんなことが話し合われました。

「中高一貫教育の最大のメリットは、
子供の発達にとって極めて不安定な思春期に、
15の春を泣かせる高校入試がないということであります。」

「12歳から18歳の心身の重要な発達段階における教育が、
地獄とも言われる受験競争から解放され、
ゆとりのある学校生活の中で、
生徒の個性や創造性を伸ばす教育を全国的に行える」

「過度の受験戦争の緩和、
これが何よりも必要だと思っております。」

「高校進学率97%、生徒の減少する現状からいいましても、
ほぼ全入が可能になってきております。」

「希望する者、子供たちが全員入学できる
という条件は客観的にある。
そこでみんなが、高校も中学校もやはり英知を絞る
という段階に来ているわけです。」

「今こそ高校進学に当たっての選抜をなくすべきであります。
そのために、高校入学を希望する者すべてに高校教育を
保障すべきであります。
今、中学生の人口は減少しており、
高校を新たに建設しなくとも可能であります。」


このときには、自民党から民主党、共産党まで、
上記のような意見が出され
《中高一貫教育の推進に関する法律案》が成立したのです。




あれから12年。
高校進学率は98%になりました。


12年かけて、
高校生になれる枠が「1%」だけ進みました。


12年の間に、中高一貫校はたくさんできました。
そこの子どもたちは、
「極めて不安定な思春期に、
15の春を泣かせる高校入試がなく、
地獄とも言われる受験競争から解放され、
ゆとりのある学校生活」を送っているのでしょう。


その一方で、残り2%の15歳の子どもは、
どうして、「捨てられた」ままなのでしょう。「働きたい子もいる」
「高校は義務教育じゃない」
いまでも、大真面目にそういう大人がたくさんいます。

バカか、と思います。

15歳で、本当に自分の意思で、
希望をもって「就職」する15歳がどれほどいるというのか。

私がホームでつきあった子どもは、
乳児院から養護施設で暮らし、養護施設を出たい一心で、
「高校には行かない」と言ったのでした。
また、不登校の子の適応教室で、
私がつきあった13年でただ一人、
高校には行かないで就職するといった子は、
父親との折り合いが悪く、父親の金で
高校に行きたくなかったからでした。


千葉では、再来年には
「0点でも高校へ・100人合格集会」を開く予定です。

障害があり、中学ではオール1の子が、
みんな「高校に行きたい」という現実。

障害を理由に、小学校や中学校でいじめられたり、
先生に追い出されそうになったり、
そうした嫌なことを経験してもなお、
「高校生になりたい」とすべての子どもに思わせる
「高校生」という社会への通過点。

誰もが、高校くらい当たり前に通過し、
自分のやりたいことを見つけ、社会に出ていく。
それがあまりに当たり前のことだから、
「無償化」が実現しているのだ。


そこでなお、「選抜」して、
0.1%より少数の子どもにだけ、
「お前には高校生になる資格がない」と、
突き付ける制度。

それが、今の高校入試選抜制度です。

子どもを「捨てる」教育と言います。







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